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【コピペOK】公式HP・店舗掲示用「カスハラ基本方針(ポリシー)」文面ひな形と書き方ガイド

方針・マニュアル

2026.10.13 更新(初稿:2026.08.15)

カスタマーハラスメント(カスハラ)への対応方針を定め、公式サイトや店舗・窓口に掲示する企業が増えています。改正労働施策総合推進法によるカスハラ防止措置の義務化が2026年10月1日にスタートしました。この法律が求める必須措置の一つが「事業主の方針等の明確化およびその周知・啓発」、つまり基本方針の策定と公表そのものです。まだ方針文書を公表していない企業は、優先度の高い対応として早急に整備することをおすすめします。

基本方針を社外に公表することには、主に3つの意味があります。

  1. 悪質なクレーマーへの牽制:対応方針を明示しておくこと自体が、一定の抑止力になります
  2. 現場従業員の安心感:「会社が従業員を守る姿勢を明確にしている」というメッセージになり、対応にあたる従業員の心理的な「盾」になります
  3. 顧客対応の一貫性の確保:担当者によって対応がぶれることを防ぎ、組織として一貫した姿勢を示せます

この記事では、そのままコピーして使える文面テンプレートを、公式Webサイト掲載用・店舗掲示用POP・電話対応用の3パターンで用意しました。


1. 基本方針に盛り込むべき「4つの必須要素」

カスハラ基本方針には、最低限、次の4つの要素を含める必要があります。

  1. 企業の基本姿勢:顧客満足と従業員の人権・安全の両立を宣言する
  2. カスハラの定義と具体例:対応不可の言動を列挙する
  3. 発生時の企業対応:警告、対応中断・退去要請、警察通報、顧問弁護士との連携など
  4. お客様へのお願い:善良な顧客との関係を維持するための協力要請

2. 公式Webサイト掲載用・完全版テンプレート

掲載場所の候補:「企業情報」「サステナビリティ」「CSR」ページ、またはフッターメニュー。

■ カスタマーハラスメントに関する基本方針

当社は、企業理念のもと、お客様への誠実な対応と、従業員が安全に働ける環境の
確保を両立させることを重視しています。このたび、カスタマーハラスメント
(カスハラ)に対する基本方針を定め、社内外に公表いたします。

1. 対象となる行為
当社は、お客様からの要求の内容が妥当であるかにかかわらず、その要求を
実現する手段・態様が社会通念上不相当であり、これにより従業員の就業環境が
害されるものを「カスタマーハラスメント」と定義します。具体的には、以下の
ような言動が該当します。

・暴言・威圧的な言動
・身体的な攻撃
・過剰・不合理な要求
・長時間の拘束・執拗な抗議
・プライバシー侵害・名誉毀損
・セクシャルハラスメント
・SNS等での誹謗中傷・無断撮影・投稿

2. 発生時の対応
当社は、カスタマーハラスメントが発生した場合、従業員個人に対応を
負わせることなく、組織として以下の対応をとります。

・警告のうえでの対応中断・お断り
・敷地からの退去要請
・警察・顧問弁護士等との連携による法的措置
・通話録音や防犯カメラ等による記録の保全

3. 従業員への取り組み
当社は、従業員がカスタマーハラスメントに適切に対応できるよう、以下の
取り組みを行います。

・対応マニュアルの整備とロールプレイング研修の実施
・被害を受けた従業員のケア体制の整備(相談窓口の設置、産業医面談、特別休暇の付与等)
・複数名での対応、および組織的なエスカレーション体制の構築

4. お客様へのお願い
当社は、今後も誠心誠意、お客様に対応してまいります。お客様には、節度ある
ご意見・ご要望をお願いいたします。

制定日:2026年〇月〇日
【代表者名】

コピー用プレーンテキスト版(書式なし・貼り付け用)も上記と同一内容でご利用いただけます。


3. 店舗・窓口・レジ掲示用・要約版POP文面

いつもご来店いただき、ありがとうございます。
当店は、お客様とスタッフ双方が気持ちよくお過ごしいただける環境づくりに
取り組んでいます。

社会通念上の相当性を超えた言動が見られた場合、接客の中断、ご退店の
お願い、警察への通報・法的対応をとらせていただく場合がございます。

【対象となる行為の例】
・威嚇・暴言・侮辱
・暴力行為、または危険な行為
・無断の撮影・SNS等への投稿
・過度な要求、長時間の居座り・業務妨害

なお、店内および窓口では、防犯カメラの録画・録音機器が作動しております。

ご理解とご協力をお願いいたします。

【店舗名・運営企業名】

完全版と比べ、行為例や対応内容は簡略化しています。レジ横・入口・待合スペースなど、お客様の目に触れやすい場所への掲示がおすすめです。


4. 電話対応・コールセンター用・読み上げ文例

対面だけでなく、電話窓口・コールセンターでのカスハラも実務上多く発生します。応対の冒頭や、要求が不相当な方向に進んだ際に読み上げる文例です。

【応対開始時のアナウンス(自動音声・オペレーター共通)】
お電話ありがとうございます。この通話は、品質向上および防犯のため
録音させていただいております。あらかじめご了承ください。

【要求が不相当と判断した場合の読み上げ文例】
恐れ入りますが、ご要望の内容につきましては、これ以上お答えすることが
できません。このまま同様のご要望が続く場合、通話を終了させていただく
ことがございますので、あらかじめご了承ください。

【通話終了時の文例】
申し訳ございませんが、この通話はここで終了させていただきます。
あらためてご連絡をいただく際は、別の担当者が対応させていただきます。

録音していることを冒頭で明示しておくこと自体が、カスハラの抑止効果を持ちます。通話終了の判断基準(何分で切るか、何回同じ要求が繰り返されたら切るかなど)は、事前に社内で明文化しておくと、担当者が一人で判断に迷わずに済みます。


5. 方針策定・公開時の運用ポイント

  1. 「正当なクレームを排除しない」姿勢を示す:方針の前文に「お客様第一」「誠実な対応を続ける」といった一文を必ず入れてください。カスハラ対策の方針が、正当な意見・要望まで一律に拒否するものだと誤解されないようにするためです
  2. 具体的な言動例を明記する:「不当な要求はお断りします」といった抽象的な表現だけでなく、東京都のマニュアル等が示す具体例(威圧的な言動、土下座の要求など)を挙げることで、読んだ人(従業員にも顧客にも)の自覚を促せます
  3. 公開場所をアクセスしやすい場所にする:
    • Webサイト:フッターのプライバシーポリシーと並ぶ位置に、常設のリンクを置く
    • 実店舗・窓口:受付、レジ横、契約カウンターなど、来店者の目に自然に入る場所にポスターやアクリルスタンドで掲示する
  4. 社内規程と連動させる:就業規則や安全配慮に関する社内規程に、カスハラ対策の実施や、相談者への不利益取扱いの禁止を明記する
  5. 掲示物と実機を併せて置く:録音・録画中のステッカーやカメラ実機と、方針の掲示を併せて行う
  6. 全スタッフへの周知:パート・アルバイトを含む全スタッフに、カスハラを受けた場合は一人で抱えず、店長や本部に引き継いでよいと周知する
  7. 自治体ごとの上乗せ義務を確認する:東京都をはじめ、一部の自治体はカスハラ防止条例・指針を定めています。自治体によっては、事業者に相談体制の整備などを独自に義務づけている場合があるため(例:岡山市の条例など)、本社・店舗のある自治体の制度も確認しておくと安心です。詳しくは「カスハラ対策ウォッチ|自治体編」で、自治体ごとの取り組みを比較しています。

6. まとめ

基本方針は、お客様を拒むためのものではなく、健全な関係を続けるお客様と、そこで働く従業員の双方を守るためのルールです。

改正労働施策総合推進法によるカスハラ防止措置の義務化は、2026年10月1日に施行済みです。まだ方針を策定・公表していない企業は、この記事のテンプレートを土台に、早めに整備を進めてください。

他社・他業界・自治体が実際にどのような文言や対策を公表しているか、具体例を知りたい方は「カスハラ対策ウォッチ」の連載もあわせてご覧ください。従業員向けの相談窓口を整備する際は、「カスハラに遭ったら、どこに相談する?目的別・公的窓口まとめ」も参考になります。

方針の改定や、助成金の活用(東京都の奨励金など)については、社会保険労務士への相談もおすすめします。

▶ カスハラ支援制度データベースを見る


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出典・参考

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