デジタル化・AI導入補助金2026(通常枠)
国 中小企業庁 経営支援部 生産性向上支援室
補助額50,000〜1,500,000円未満/補助率 1/2第5期の締切 2026年9月29日
中小企業デジタル化・AI導入支援事業(デジタル化・AI導入補助金2026 通常枠)
【この補助金の公募要領にカスハラの記載は一切ありません】デジタル化・AI導入補助金2026の通常枠の公募要領(54ページ)には、「ハラスメント」「カスタマー」という語が1つも出てきません。カスハラ対策専用の枠もありません。
それでもカスハラ対策に使えるのは、この補助金が
「あらかじめ登録されたITツールを購入する」仕組みだからです。補助金の側は買えるものを業務の種類(プロセス)でしか定めておらず、何を買えるかは登録されたツールの側で決まります。そのため、カスハラ対策のソフトウェアが登録されていれば、補助金の要領がカスハラに触れていなくても補助対象になります。
【カスハラ対策専用のツールが登録されています】2026年9月11日時点で、次のツールが登録されていることを確認しました。
・ITツール名 … カスハラProfessionalプラン
・ITツール番号 … DL07-0042054
・提供事業者 … 株式会社SCコンサルティング(愛知県北名古屋市)
・IT事業者番号 … ITP07-0005749
・標準価格 … 117,600円
・分類 … ソフトウェア(クラウド対応)
・プロセス … 総務・人事・給与・教育訓練・法務・情シス・統合業務
・サービスサイト … https://cushara.jp
登録上の説明は、カスハラ事案を電話・対面・SNS・メールなど多チャネルで記録して一元管理し、AIが深刻度を5段階で自動判定するクラウドサービス、というものです。対応スクリプトのAI生成、対応マニュアルの自動生成、エスカレーション自動通知、常習顧客管理などの機能が挙げられています。
【いくら戻るか】標準価格117,600円に通常枠の補助率1/2を掛けると58,800円です。通常枠の補助額の下限は5万円なので、下限をわずかに上回るだけの水準にあたります。下限を下回る申請はできないため、このツール単体で申請する場合、価格が下がると補助の対象から外れる可能性があります。
補助率は1/2以内が原則ですが、令和6年10月から令和7年9月までの間に、地域別最低賃金に近い水準で雇用している従業員が全従業員の30%以上である月が3か月以上あった事業者は2/3以内になります。この場合は78,400円です。
消費税は補助対象外です。
【契約の仕方を間違えると補助金を受け取れなくなります】
この制度でいちばん注意が要る点です。
補助対象になるのは、登録されている標準価格ではなく、
実際に契約して支払った金額です。交付決定のあとに契約・支払いを行い、実績報告で請求書と振込の証憑を出して補助金の額が確定します。
提供事業者のサイトの特定商取引法に基づく表記では、Professionalプランに2つの価格があります。
・月額 9,800円(税別)… 12か月で117,600円
・年額一括 94,080円(税別)… 月あたり7,840円。通常月額の20%引き
年額一括のほうが安いのですが、そのまま1年分で契約すると補助金を受け取れなくなる可能性があります。通常枠は補助額が5万円以上でなければ申請できないためです。
・117,600円で契約 → 補助率1/2で 58,800円。下限を超える
・年額一括94,080円で契約 → 補助率1/2で 47,040円。
5万円の下限を下回り、申請できない
安いほうを選んだ結果、補助金の対象から外れるという形になります。
回避できる可能性のある組み合わせもあります。
・年額一括を2年分まとめて契約(94,080円×2=188,160円)
→ 1/2で94,080円。下限を超える
・補助率が2/3になる事業者(前述の賃金の条件を満たす場合)
→ 年額一括1年分でも62,720円で下限を超える
なお、下限の5万円がかかるのは補助金の額であって、支払う金額(補助対象経費)そのものではありません。補助率1/2なら、支払額が10万円ちょうどで補助額が5万円になり、これが下限にあたります。
もう1つ注意点があります。申請したときより安く契約した場合、受け取れる額は契約額のほうに合わせて下がります。交付決定通知書は「補助金の額の確定は、実支出額に補助率を乗じて得た額又は交付決定された補助金の額のいずれか低い額とする」と定めています。117,600円で申請しておいて年額一括94,080円で契約する、という進め方はできません。
契約する金額そのもので判断してください。
なお、確定した額が5万円を下回った場合にどう扱われるかは、公募要領にも交付規程にも書かれていません。減額のうえ交付されるのか、要件を満たさないものとして扱われるのかは確認できていません。事務局の窓口が電話のみのため、この点は未確認のままです。下回る見込みのある契約は避けてください。
ただし2年分をまとめて契約できるかは提供事業者に確認が必要です。
契約の形を決める前に、必ず提供事業者(support@cushara.jp / 0568-48-7125)と、申請を一緒に行うIT導入支援事業者に確認してください。この点は現在照会中です。
【申請できる金額はもっと大きくなる可能性があります(確認中)】この補助金は、月額・年額で料金が決まっているソフトウェアについて
最大2年分を補助対象にできると定めています。117,600円が1年分なのか2年分なのかは、登録情報からは分かりません。
提供事業者のサイトの特定商取引法に基づく表記では、Professionalプランは月額9,800円(税別)、年額一括94,080円(税別)と記載されています。月額9,800円の12か月分が117,600円と一致しますが、登録上の標準価格がこの計算によるものかは確認できていません。
申請前に提供事業者に確認してください。現在この点を照会中です。
【介護・医療の事業者が使えるかは確認できていません】このツールの登録上の対応業種は次の8業種です。原文のまま写します。
「不動産業向け;卸売業向け;小売業向け;建設・土木業向け;物品賃貸業向け;製造業向け;農業・林業・漁業向け;運輸業向け」
介護業・医療業は含まれていません。ITツール検索の業種の選択肢には「介護業向け」「医療業向け」も、「すべての業種向け(業種を問わない)」もあります。選択肢がないのではなく、このツールでは選ばれていません。
一方、補助金の側は介護・医療の事業者を対象に含めています。公募要領の対象者一覧は医療法人と社会福祉法人(いずれも常時使用する従業員300人以下)、特定非営利活動法人を明示的に挙げています。さらに保険医療機関・保険薬局、介護保険法に基づく居宅サービスや施設サービスを提供する介護サービス事業者、社会福祉事業を行う事業者については、賃上げに係る要件の適用外としており、むしろ要件が緩くなっています。
つまり制限があるとすればツールの側です。登録上の分類にすぎず導入自体は業種を問わず可能なのか、介護事業所・医療機関は導入できないのかは、2026年9月11日時点で確認できていません。現在照会中です。
介護・医療の事業者の方は、申請の準備を始める前に、提供事業者(support@cushara.jp / 0568-48-7125)に自社が対象になるかを必ず確認してください。
【申請の手順で注意すること】
・交付申請は、事業者が単独では行えません。IT導入支援事業者と共同で申請します。このツールの場合は株式会社SCコンサルティングがIT導入支援事業者として登録されています。
・GビズIDプライムのアカウントが事前に必要です。取得に時間がかかるため、締切から逆算して早めに手続きしてください。
・交付決定前に購入したITツールは補助対象外です。先に契約してしまうと補助を受けられません。
・リース・レンタル契約のITツールも補助対象外です。
・2026年度の通常枠の締切は、第5次が2026年9月29日(火)17:00、第6次が10月30日、第7次が12月1日です。第6次・第7次は中小企業庁の公募情報一覧に記載されている日付で、事務局の事業スケジュールページにはまだ詳細が出ていません。
【カスハラ対策ツールは他にもあるかもしれません】ITツール検索はツール名しか検索できず、説明文は検索されません。名前に「カスハラ」を含まないカスハラ対策ツールは、この方法では見つけられません。上記が登録されている唯一のカスハラ対策ツールであるとは限りません。
- 申請期間
- 第5期 2026年9月29日 まで(受付中) 第6期 2026年10月30日 まで(受付前) 第7期 2026年12月1日 まで(受付前)
対象になる事業者・要件
- 個人事業主も対象
- 中小企業・小規模事業者等であること。業種ごとの資本金・従業員数の 上限は公募要領 2-1-1 に定める。
- 【介護・医療事業者は賃上げ要件の適用外】 公募要領 2-1-1 (ニ) は、保険医療機関および保険薬局、 介護保険法に基づく保険給付の対象となる居宅サービスや施設サービスを 提供する介護サービス事業者、社会福祉法に基づく第一種・第二種 社会福祉事業および更生保護事業を行う事業者、学校教育法に基づく 学校等について、賃上げに係る要件の適用外としている。 介護事業者にとっては要件がむしろ緩い。
- GビズIDプライムのアカウントが必要
- 申請はIT導入支援事業者が事務局に事前登録したITツールから選んで行う
対象になる経費
- 区分: システムの利用料、AIシステムの導入
- 補助対象経費はソフトウェア購入費、クラウド利用費 (クラウド利用料最大2年分)、導入関連費。 買取形式および月額・年額で使用料金が定められている形態の製品 (サブスクリプション販売形式等)は最大2年分の費用が補助対象 (公募要領 2-2(2))。大分類Ⅱ「オプション」は最大1年分。 大分類Ⅲ「役務」(導入コンサルティング、導入設定・マニュアル作成・ 導入研修、保守サポート)は合計200万円が上限。 補助対象外となる経費(公募要領 2-2(4))の原文。 「(ア)補助事業者の顧客が実質負担する費用がITツール代金に 含まれるもの。(イ)交通費、宿泊費。(ウ)補助金申請、報告に係る 申請代行費。(エ)公租公課。(消費税)(オ)交付申請時において、 ITツールの利用金額が定められないもの。(カ)対外的に無償で 提供されているもの。(キ)リース・レンタル契約のITツール。 (サイバーセキュリティお助け隊サービスを除く。)(ク)中古品。 (ケ)交付決定前に購入したITツール。」 → 防犯ブザー・防犯カメラ・警備サービスなどのハードウェアや 役務は通常枠の補助対象経費に入らない。通常枠で買えるのは 登録されたソフトウェアと、それに付随するオプション・役務だけ。
確認日 2026-09-11
カスハラテック総合ナビ
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