桑名市カスハラ防止条例
桑名市 産業振興部 商工課
施行日2025年4月1日
桑名市カスタマーハラスメント防止条例
桑名市には「桑名市カスタマーハラスメント防止条例」があり、
令和7年4月1日から施行されています(令和6年12月25日公布・令和6年桑名市条例第43号)。市職員向けの内部方針ではなく、市内で事業活動を行う事業者等とその就業者を対象にした条例です。所管は産業振興部商工課です。
【悪質な行為者の氏名を公表できる、全国でも数少ない条例です】市長は、カスハラと認定した事案の行為者に警告を行い、
警告しても改善が不十分であれば、行為者の氏名・住所(大字または町まで)を市のホームページに公表できます(条例第9条、施行規則第12条)。掲載期間は事案の内容に応じて1年間が目安です。ただし罰則(罰金)はありません。また、行為者が行為の時点で満20歳未満だった場合は氏名を公表しません(少年法第61条に鑑みた基準です)。
【誰であれカスハラは禁止です】条例第3条第1項は「何人も、就業者に対してカスタマーハラスメントをしてはならない」と定めています。一方で同条第3項は、事業者等が顧客の正当な要求には誠実に対応するよう努めなければならないとも定めています。
【事業者等に求められること(努力義務)】条例第5条は、事業者等に次のことを努力義務として課しています。
・労働契約法第5条に定める就業者の安全に配慮する義務があるという認識の下に、カスハラ対策を適切に実施すること
・市が実施するカスハラ対策に協力すること
逐条解説は、事業者等が就業者をカスハラから守るべきことは
「本条例によって新たに定められたものではなく、既に既存の法令の中にその趣旨が定められていることを明確にし」たものと述べています。条例が新しい義務を作るのではなく、労働契約法上の安全配慮義務を確認する位置づけです。
【市長に「確認」または「認定」を求めることができます】顧客の言動がカスハラに該当すると考えられる事案が発生したときは、
就業者ご本人でも、事業者でも、市長に判断を求めることができます(条例第8条)。請求書の様式は施行規則にあり、就業者用と事業者等用の2種類が用意されています。
・確認 … 行為者を特定しないで、その言動がカスハラに該当すると判断してもらうもの。行為者の氏名や連絡先が分からなくても請求できます。
・認定 … 行為者を特定して判断してもらうもの。請求書に行為者の氏名・住所・電話番号などを記載する必要があります。認定された場合は、市長が行為者に警告書を送ります。
請求を受けた市長は桑名市カスタマーハラスメント対策委員会に諮問し、委員会の答申を受けて決定します。認定に係る調査審議では、やむを得ないときを除いて行為者からも意見を聴取します。
【就業者ご本人が請求する場合、勤務先に伝えるかを選べます】請求書(様式第1号その1)には、確認の請求をしたことを勤務先に「伝えてもよい/伝えてほしくない」の選択欄があります。ただし認定を請求する場合は、勤務先(事業者等)の承諾が必要です。また、警告書の送付や氏名公表を行う際には、市が改めて請求者(および勤務先)の承諾を得ることになっています。
【どの事案が認定されたかは公表されています】確認・認定された事案は、発生年月・業種・行為者の言動・判断理由が市のホームページで公表されます(行為者の氏名や店舗名は含まれません)。令和8年10月時点で3件が公表されており、運輸業(荷物の破損をめぐる土下座の要求等)、医療(入院中の謝罪・治療費の不払いの要求等)、小売業(レジでの「殺すぞ」との発言)が対象でした。
自社の事案が該当するかを判断する材料になります。
【対象の範囲が広いです】
・事業者等 … 営利企業だけでなく、公的機関・NPO等の各種団体・市民グループ・学校を含み、団体は法人格の有無を問いません。
個人事業主やフリーランスも含まれます。市内に登記がなくても、支店・営業所等で市内で事業活動を行っていれば対象です。
・就業者 … 役職や正規・非正規を問わずすべての方が含まれ、
無償のボランティアも含まれます。
・顧客 … 有償・無償を問わず、契約前に店内で商品を検討している方も含まれます。行政サービスの受け手も「顧客」に含まれます。
・BtoBは対象外です。「専ら事業活動のために行われる」顧客の言動は定義から除かれます(条例第2条第4号)。取引先からの行為はこの条例では扱えません。
【相談窓口があります】桑名市カスタマーハラスメント相談窓口 0594-26-1555対象は市内事業者・市内就業者。月曜日〜金曜日(土日祝・12月29日〜1月3日を除く)の午前9時〜12時、午後1時〜4時。市役所2階商工課内です。相談フォームもあります。相談の中で弁護士の専門的な助言が必要になった場合は、弁護士相談を受けることができます。費用については市のページに記載がないため、お問い合わせください。
市は「カスタマーハラスメントの防止に関する指針(ガイドライン)」も作成しており、商工課(市役所2階)の窓口で冊子を配布しています。
【2026年10月1日から国の措置義務が別にあります】労働施策総合推進法に基づくカスハラ防止措置は、企業の規模や業種を問わず、労働者を雇用するすべての事業主がすでに講じなければならないものです(中小企業の適用猶予はありません)。市条例の努力義務とは重みが違います。
【2027年4月1日から三重県の条例も加わります】三重県カスタマーハラスメント防止条例が令和8年10月16日に県議会で可決され、令和9年4月1日に施行されます。桑名市内の事業者は、施行後は市条例と県条例の双方の適用を受けます。手段が違い、申出の相手も違います。
・市条例 … 市長に確認・認定を求める。行為者への警告と氏名公表。罰則はなし。行為者を特定しない「確認」も選べます。
・県条例 … 知事に申し出る。知事の禁止命令と命令内容の公表。
命令に違反した者は50万円以下の罰金等。ただし申出の前に事業者が自ら安全確保と中止の要求を行っていることが前提です。
- 対象
- 市、何人も(第3条の禁止規定)、事業者等及び就業者。 事業者等は「桑名市安全安心で公正な地域社会の実現に関する条例 (平成16年桑名市条例第114号)第2条第2号に規定する事業者等」 (第2条第1号)。同条例が「市内において事業活動を行う個人又は法人 その他の団体」と定め、「事業活動」を「特定の目的のために行われる 一切の活動」と定めているため、逐条解説は 「市内において特定の目的のために行われる一切の活動を行う個人又は 法人その他の団体」と整理している。 営利企業だけでなく公的機関・NPO等の各種団体・市民グループ・学校を 含み、団体は法人格の有無を問わない。 個人事業主やフリーランスも含まれる(逐条解説 第2条)。 「市内において」は、市内に法人登記等を置く事業者等だけでなく、 支店・営業所等で事業活動を行う事業者等も含む。市外の事業者が 出張等で市内に滞在中に事業活動を行う場合も基本的に含まれ得るが、 対象とするかは具体的な事案に即して判断される。 就業者は「市内で行われる事業活動に従事している役員、従業員 その他の個人」(第2条第2号)。逐条解説は 役職や正規・非正規に関わらず全ての者が含まれ、無償のボランティアの 者等も含まれるとしている。 顧客は「事業者等がその商品、製品、サービス等を提供する相手方」 (第2条第3号)。提供が有償か無償かを問わず、契約関係が成立する前の 店内で商品の購入を検討している段階の者等も含む。 サービスには行政サービスも含まれるため、市役所・警察・消防等から サービスを受ける市民も顧客に含まれる(逐条解説 第2条)。
- 講ずべき措置
- 5項目
講じなければならない措置
- カスタマーハラスメントの禁止(第3条第1項)何人も、就業者に対してカスタマーハラスメントをしてはならない
- カスタマーハラスメント対策への協力(第3条第2項)何人も、市及び事業者等が実施するカスタマーハラスメント対策に協力するよう努めなければならない
- 正当な要求への誠実な対応(第3条第3項)事業者等は、顧客の正当な要求については、誠実に対応するよう努めなければならない
- 事業者等の責務(第5条第1項)事業者等は、労働契約法第5条に定める就業者の安全に配慮する義務が あるという認識の下に、カスタマーハラスメント対策を適切に実施するよう 努めなければならない
- 事業者等の責務(第5条第2項)事業者等は、市が実施するカスタマーハラスメント対策に協力するよう努めなければならない
対象になる事業者・要件
- 桑名市内(市内において事業活動を行う者。支店・営業所等での事業活動も含む)
- 事業者等には営利企業のほか公的機関・NPO等の各種団体・市民グループ・学校を含み、団体は法人格の有無を問わない。個人事業主・フリーランスも含まれる(逐条解説 第2条)
- 就業者には役職や正規・非正規を問わずすべての者が含まれ、無償のボランティアも含まれる(逐条解説 第2条)
- 顧客には行政サービスの受け手(市役所・警察・消防等からサービスを受ける市民)も含まれる(逐条解説 第2条)
- いわゆる BtoB の顧客は定義から除かれる(第2条第4号の「専ら事業活動のために行われるものを除く」)
確認日 2026-10-16
対象になる市区町村
この制度は桑名市の事業所が対象です。他の市区町村の事業所は利用できません。
カスハラテック総合ナビ
https://kasuhara-navi.com/subsidy/242055-2025-001/


